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角田光代著「キッドナップ・ツアー」



分類すると「児童書」に入ってしまうのかもしれない1冊。
文字使いは主人公の女の子の学年に合わせてあって、漢字が少々少なめ。
でも、大人の私にはいろいろと想像を膨らませてくれた小さな夏休みのお話。

するするするっと読めます。
夏休みのお話ですが、わたしが夏になると読み返したくなる「夏の庭」とか「砂浜」とかそういう夏休みのお話よりも、いくぶん、太陽の光は弱い。
「ユウカイ」犯は女の子の父親。
父親と女の子の物語。
あ、サローヤンの「パパ・ユーアー・クレイジー」を日本風に、そして少しばかりいろいろこじんまりされたらこんな感じかもしれないでしょうか。

結局・・・・・????となって、思わずまた最初の方を読み返そうかなと思ってしまうのですが、でも、きっとその「余韻」がいいのだろうと思います。
あくまでも最初から最後まで女の子の視点で描かれた日々。
見えてこない「大人の事情」に心くすぐられるのです。
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by hanipyon  at 15:57 |  旅の入り口 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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